腰痛
腰痛は、日常生活の中で非常に多い症状です。男女の区別なく若者からお年寄りまで、一般主婦から重労働者まで幅広くみられる訴えです。その原因は、多種多様です。最も一般的な原因は、腰椎(腰の骨)の接続部である椎間板や椎間関節と呼ばれる組織の加齢現象(退行性変化)によって起こるものです。これに不良姿勢や負荷が加わりことによって起こる腰痛が最も頻度の多いものです。その他、腰痛の原因になる病気として、腰椎椎間板ヘルニア、腰部脊柱管狭窄症、腰椎分離症・腰椎辷り症、骨粗鬆症などがあげられます。また、時には、悪性腫瘍(癌)の腰椎転移も原因となります。一般的な腰痛の経過は比較的良好で、1〜2週間で痛みは和らぐのが普通です。しかし、激しい痛みがある場合、痛みが遷延する場合、腰痛以外に下肢症状(足の痛み・しびれ)を伴う場合などには、注意が必要でMRIの検査を勧めます。いずれにせよ、腰痛の治療に際しては、初めに的確な診断が必須です。専門医の受診をお勧めいたします。
腰椎椎間板ヘルニア
頚部痛や肩こりは、若い方からお年寄りの方までの広い年齢層で認められる症状です。その原因には様々なものがあり、年齢層によっても異なってきます。若い方の場合は筋肉・関節の炎症によるものが、中・高齢者の場合は頚椎(首の骨)や肩関節などの加齢性変化によるものが原因となることが多いです。しかし、中には頚椎椎間板ヘルニア・頚椎症、頚椎後縦靭帯骨化症などの疾患が原因となっていることがあり、放置した場合手足の麻痺をきたすような重篤な症状へと進行していくこともあります。従って、症状が持続する場合は必ず整形外科専門医を受診し原因の検索を行うことが必要です。原因がはっきりすれば適切な治療法を決定することができます。頚部痛や肩こりは「治らないもの」、「たいしたことのないもの」ではありません。必ず整形外科専門医を受診し、正しい診断に基づいた適切な治療を受けることが大切です。
臀部から足にかけ猛烈な激痛を訴えることが多く、せきやくしゃみでも激痛がおこります。
脊髄や神経根の圧迫によって、いわゆる坐骨神経痛が引き起こされるのも特徴的な症状の一つです。
頚部痛・肩こり
頚椎椎間板ヘルニアは腰椎椎間板ヘルニアに比べて発症年齢が高く、40歳以上に多く発症します。原因として首の老化を基盤に明らかな原因がなくても発症します。中には、むちうちやスポーツ外傷をきっかけに発症することもあります。
まず肩こり、首の痛みなどの局所の症状として始まります。このため、初期の局所症状の段階では、ただ単に寝違いの診断ですまされているものも少なくありません。
首〜肩〜腕〜指へのしびれ・痛み、肩・首・背中が痛く重く感じる、筋力低下、頭痛、耳鳴、目がチカチカするなどの症状があります。
上肢痛
頚椎椎間板ヘルニア、頚椎症、頚椎後縦靭帯骨化症などの頚椎の病気が原因で頚の神経根(脊髄から出た神経の枝)が圧迫され、上肢の痛みを生じることがあります。この場合、頚を後ろに反らせたり、左右どちらかに傾けることにより症状が悪化する場合があり、肩甲骨の内側に痛みが走ることもあります。頚椎装具、薬物療法、牽引療法、ブロック療法などの保存的治療で多くは改善します。その他に、肩関節周囲炎(いわゆる五十肩など)、胸郭出口症候群、肩手症候群などでも上肢にも疼痛をきたすことがあります。また頚髄の腫瘍や肺尖部の肺癌が頚の神経根を圧迫し、上肢の疼痛やしびれを生じることもあるので注意が必要です。いずれにしてもまず整形外科専門医を受診することをお勧めします。
下肢痛・歩行障害
下肢痛は腰椎(腰の骨)で脊髄、馬尾、神経根と呼ばれる神経が圧迫されて下肢に痛みが生じるいわゆる坐骨神経痛と、下肢の関節(股関節、膝関節、足関節)や筋肉・骨に障害や異常がある場合生じます。脊椎が原因の疾患には腰椎椎間板ヘルニア、腰部脊柱管狭窄症などが代表的な病気です。
歩行障害の原因は、下肢の病気とそれ以外の病気に分けて考えることが出来ます。下肢の病気としては、関節の変形が代表的なもので、関節痛が特徴です。一方、下肢以外の病気による歩行障害は、背骨の病気による神経障害と下肢の血流障害が主な原因です。通常は、神経障害による歩行障害が多く、臀部から下肢の後面を通り下腿部の下まで放散する痛みとしびれで歩くことが出来なくなります。安静時には全く症状が無く、歩くと痛みやしびれがでて長く歩くことができなくなり、歩行と休息を繰りかえす歩行障害を間欠跛行といいます。この間欠跛行は腰部脊柱管狭窄症による神経障害や閉塞性動脈硬化症による血行障害の特徴的症状です。歩くと下肢が痛い・しびれるといった症状があるときには専門医の受診をお勧めします。
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